2025/05/29からUbuntuの公式アーカイブサーバーからAPTパッケージを取得する際に、異常な遅延や接続の問題が発生してダウンしています。
UbuntuのAPTパッケージ取得時に発生している接続の遅延や失敗は、主にHTTPプロトコル(ポート80)経由の通信に起因している可能性があります。
HTTPSプロトコル(ポート443)への切り替えや、ミラーサーバーの変更を行うことで、問題を回避または軽減できると考えられます。
厄介なことに、アクティブインシデントには記載があるものの、公式の通知はまだ何もありません。
最新の対応状況については、Ubuntuの公式フォーラムやRedditを参照して下さい。
問題の概要
- 接続の遅延: APTコマンド実行時、ubuntu-mirror-3.ps6.canonical.comなどのサーバーへの接続が「0% [Connecting to ...]」の状態で長時間停止する現象が発生しています。
- HTTPとHTTPSの挙動の違い: ユーザーの検証によると、HTTP(ポート80)経由では応答が非常に遅いか無反応であるのに対し、HTTPS(ポート443)経由では正常に動作することが確認されています。
技術的な背景と考察
- HTTPポートの不安定性: 一部のサーバーでHTTP(ポート80)が応答しない、または非常に遅い状態になっている可能性があります。これは、サーバー側の設定変更やメンテナンス、あるいはネットワークの問題によるものと考えられます。
- HTTPSの安定性: HTTPS(ポート443)は正常に機能しているため、APTのミラー設定をHTTPSに変更することで問題を回避できる可能性があります。
対応策
APTソースのプロトコルをHTTPSに変更
sources.list
やsources.list.d
内のファイルで、http://をhttps://に置き換えます。
APTキャッシュの更新
変更後、APTのキャッシュを更新します。
sudo apt update
ミラーサーバーの変更
sources.list
内のミラーサーバーを、us.archive.ubuntu.comからarchive.ubuntu.comや他の地域のミラーに変更することで、接続の問題を回避できる場合があります。
補足情報
この問題は一時的なものであり、Canonical側での対応が進められている可能性があります。
同様の問題が過去にも報告されており、その際もHTTPSへの切り替えやミラーサーバーの変更が有効な対策となっています。