WordPressで人気の高いプラグイン「XML Sitemap Generator for Google」が、バージョン4.1.16にアップデートされました。
この更新では、サイトマップの生成形式にいくつかの変更が加えられ、運用環境によっては不具合や注意すべき挙動が確認されています。
本記事では、その具体的な変更内容やトラブル事例、さらに対処方法について詳しく解説します。
新たに追加された「post-sitemap.xml」
これまでのバージョンでは、投稿記事や固定ページをまとめて管理するサイトマップが生成されていました。
しかし4.1.16からは、より細かい分類が導入され、投稿記事を対象とした「post-sitemap.xml」というファイルが新たに出力されるようになりました。
これにより、検索エンジンが記事コンテンツをより効率的にクロールできる設計に変わったと考えられます。
SEOの観点から見ても、投稿記事を個別に整理して検索エンジンに伝えることは理にかなっているといえるでしょう。
「404 Not Found」が発生するケース
この「post-sitemap.xml」へのリンクをブラウザで確認すると、「404 Not Found」のエラーが表示されるケースがあります。
これは、ファイルが生成されていないわけではなく、WordPressの**パーマリンク設定**との関連が影響している可能性が高いことが分かりました。
実際に検証したところ、パーマリンクを変更せずに記事やページを「空更新」するだけで、問題なく「post-sitemap.xml」や「page-sitemap.xml」が生成され、正常にアクセスできるようになりました。
つまり、内部的にはサイトマップ生成のトリガーがパーマリンクに依存しているため、更新作業によって紐づけがリフレッシュされる仕組みと考えられます。
この点は、アップデート直後に「リンク切れかもしれない」と誤解してしまう原因になり得るため注意が必要です。
ページ分割数の初期値変更と影響
もう一つの重要な変更点として、バージョン4.1.16からページ分割の初期値が1000件に変更されています。
これは、大規模なサイトでも1つのサイトマップファイルに多くのURLを含められるようにするための仕様変更です。
しかし、既存の環境ではこの新しい初期値が正しく反映されず、前バージョンの設定値が引き継がれてしまうことがあります。
結果、サイト全体の記事が正しくサイトマップに登録されず、一部だけが出力されてしまうという問題が発生します。
例えば、記事数が数千件あるサイトでは、本来なら1000件ごとにページ分割されたサイトマップが生成されるはずですが、古い設定値のままでは途中までしかリストアップされず、検索エンジンがサイト全体をクロールできない恐れがあります。
これはSEOにとって大きなリスクとなるため、必ず設定値を確認する必要があります。
実際の対処方法
4.1.16を利用するにあたっては、以下の手順で確認・対応を行うことをおすすめします。
1. サイトマップの生成状況を確認する
- 「post-sitemap.xml」や「page-sitemap.xml」が正しく生成されているかをブラウザで確認します。
- もし「404 Not Found」と表示される場合は、記事や固定ページを「空更新」してみましょう。
2. パーマリンク設定を確認する
- WordPressの管理画面から「設定 → パーマリンク」を開き、カスタム構造が正しく適用されているかを確認します。
- 不要に変更する必要はありませんが、設定を保存し直すだけで解決するケースもあります。
3. ページ分割数の設定を見直す
- サイトマップ設定画面で「1ファイルあたりの最大URL数」が最新の仕様(1000件)になっているか確認します。
- もし古い値が残っている場合は、手動で修正して保存することで反映されます。
運用上の注意点
今回のアップデートは便利な改善も含んでいますが、同時に環境によっては不具合に見える挙動もあります。
特に以下の点は意識しておくと安心です。
- アップデート後すぐにサイトマップを検索エンジンに送信せず、まずは生成状況を自分で確認する
- 「404エラー」が出ても慌てず、空更新やパーマリンク保存で解消できる可能性が高いと知っておく
- 大規模サイトの場合は、全件が正しく反映されているかGoogle Search Consoleなどで必ず確認する
まとめ
「XML Sitemap Generator for Google」バージョン4.1.16では、サイトマップの構造が見直され、新たに「post-sitemap.xml」が導入されました。
これにより検索エンジンへの情報伝達は効率化される一方で、404エラーや設定値の引き継ぎといった注意点も存在します。
解決策としては、パーマリンクや空更新による生成確認、ページ分割数の再設定など、基本的な操作で対応可能です。
運営者にとって重要なのは、アップデート直後にサイトマップの状態を点検し、不具合があれば早めに修正することです。
SEO対策においてサイトマップは欠かせない要素です。小さな設定の違いがインデックス精度や検索順位に影響を与えることもあります。
4.1.16への移行にあたっては、仕様変更を正しく理解し、最新の状態に整えることが成果につながるでしょう。